<<注意>> このテキストはギター雑誌のインタビューを真似たネタテキストです 所々ガチなことも書いてありますが、基本的にはサークル5周年の悪ふざけです 生暖かい目で見守るつもりで読むのがベストです ・7月 某所にて 同人サークル立ち上げ前から「真似事」と称してMIDIを作ってそれにギターを重ねていた貧乏学生、 その貧乏学生が高専を中退して1年ほどで同人サークルとして活動を開始、 専門学校在学中に手焼きのCDでTYPE-MOONアレンジの1stアルバムを発表、 その後アニメソングのライブイベントや専門学校のイベントのライブ、 更に中退した高専関係者とのバンドで超大物ゲストの学園祭ライブで前座を務めあげた オフラインで腕を磨きながら数回手焼きや少数生産によるCDを制作、 DTXパッケージへの参加を機に一部で話題となり、念願の東方アレンジCDを発表、 そして活動5周年の節目を前に悲願のフルオリジナルアルバムを発表、 対バンイベントでこそあれどレコ発ライブをし、YouTubeでチャンネルを立ち上げ活動の場を広げた 以上が同人サークル・K's Guitar Shopの簡単なプロフィールである ざっと書き連ねるだけでもこの量になるが、サークル代表はギタリストとしてのキャリアは今年10年を数え、習い事のピアノとエレクトーンも含めれば人生の7割は音楽と共に生きている人間である ピアノからギターへ転向し、今日までどの様に過ごせば「K's Guitar Shop[ALBUM]」や、Dark Sacrificeまでの様な曲を作り、ギターを弾くことが出来たのか・・・? 仕事と曲作りで忙しい日々が続く中、26歳の誕生日に詳しいことを本人から直接聞く機会を得た 本人も「多分」等曖昧な言葉を繰り返すということは意識した物はほぼないということであろうが、その片鱗をどこかから読み取ることが出来れば幸いである 〜実力のピークは2回、学生時代の方が上手かった〜 >まずはサークル5周年、おめでとうございます いやはやありがとうございます、続くもんなんですねぇ、こんなに(苦笑) >続けるつもりは無かった様な言い方ですね?(苦笑) ははは・・・(苦笑)。どっかで相手にされなくなると思ってた、が正解です(笑) >と、言いますと? うちは参加していたバンドで2曲作った以外はインストしかやらないですからね。 5年前ならともかく今じゃインスト1本で食っていけるサークルなんて限られてるでしょう? どこもかしこもボーカルやってる、オリジナルもアレンジも。 そんな状態が深刻化していく中でインストだけでやってこれたのは奇跡と思ってます。 >そんなインストも余所とは違うことを強調されていた気がしますが? そうですね、基本的にはテクニックが無いですから(笑)。 おれが出来る高等テクなんて、高等テクの中じゃ初歩中の初歩みたいな本当に基本的なタッピング程度ですからね、 だからこそメロディとリフにこだわった曲作りになっていくわけですけど。 >でも、今までメタルを聞いていれば高等テクと縁もあったのではないですか? それも高3くらいまでですかね?ギターフリークスのDragon Bladeって曲でスイープをバカみたいに練習した程度、 でもあのスイープも上昇は出来ても下降が出来ないからごまかして弾いてましたよ。 >学生時代が実力のピークとするお話もされているそうですが? 実は2回実力のピークがあるんですよ、 専門学校時代に弟が大学受験をしまして、 「うるさいから弾くんじゃねぇ」とお袋に言われて1年ほどほぼ弾かない内にいろんな曲が弾けなくなったのが1回目、 2回目はアニメソングのコピーバンドに参加した時ですね。 >そのバンドに参加したキッカケはライブイベントだったそうですが、そこで腕を磨いたのだったのでは? そうだったらよかったんですけどね、鍛えられたのは最初だけ、 おれが参加したバンドのリーダーはギターだったんだけどパワーコードさえまともに鳴らせない程度にはギターが下手だったんですよ。 そいつに合わせた選曲でギター弾いてたらあんまり難しいことが出来ない、 そんでもってそのバンドに参加した頃にはちゃんとした仕事についてたんでギターを弾く時間はライブの練習に使わないといけない、 そうなると自分がトレーニングする為の時間が無いわけですよ。 結果的に指が動かなくなっちゃった、リーダーは「おれといるとおいしい思い出来る」とか言ってましたけど、 おれは商業面にはとんと興味が無かったんで音楽的な向上心に欠けるあのバンドは最終的に肌に合わずに辞めました。 >そんなこともがありましたか・・・ おまけにバンド辞める頃には体壊して20日ほど入院してギター触れませんでしたし、 新しい仕事を始めてからもやっぱりギターはそれほど触れなかったんですね、アルバム発表後の方が指が動くかもしれないですよ。 〜ベスト盤の様なCDにしたかった〜 >ではそのアルバムのお話を聞きたいのですが、まずはアルバムにコンセプトのような物があったのであれば教えてください コンセプトは「ベスト盤」ですね。 うちはちょこちょことオリジナルを公開するのを「シングル」、 それをCDとして新曲を混ぜつつまとめるのを「アルバム」という考え方で発表してまして、 今回は特にD-Music Gardenの曲を多く入ることもあって、 「これはベスト盤に近い存在だな」と感じました。 >そのD-Music Gardenに関して何かあるとかなんとか? 「何か」ってほどではないんですが、 元々ツーバスで作ってた曲だとか、ゲームとして辛くならない様に調整をした曲がたくさんあったんですよ。 その曲をちゃんとした形で作り直して世に出すのがこのアルバムを出す最大の意味だと思いました。 >元々あるべき形の曲が聴けるのがこのCDということでしょうか? その通りです。 〜聞いた人間をXXする〜 >今回のアルバムに限った話でもいいですが、ギターを弾く時に意識することや考えることはありますか? 「聞いた人を1人殺す」、ですね >物騒なことをおっしゃいますね(笑) ひゃっひゃっひゃっひっひっひ(笑)。いや、でも冗談でもないですよ? 曲によっては聞いた人間が殺せるくらいの勢いとか色んな物を詰め込んでます。 例えばボーナストラックでは踊りたくなる様な情熱が聞き取れる様に、 1曲目ではどことなく無機質だけど人間味溢れる凶暴性を持たせられる様に、 2曲目では勢いに任せて突っ走る初期衝動を込められる様に弾いてます。 >つまり「曲に合わせた感情を込める」というのが基本思想ということですね? まぁそうですね。 でも基本的に全部に共通して言えるのは「好きな人が聞いたら死ぬ」ってポイントを押さえることです(笑)。 >結局物騒ですね(苦笑) メタルもロックの内ですよ?良い子なメタルの何が楽しいってんですか(笑)。 〜「ギターを歌わせる」ではなく「ギターで歌う」〜 >感情を込めると言えば、速弾きよりもじっくり弾くことが多い様ですね 「ギターで歌う」ってのが基本のスタイルですから。 音を詰め込むのはそれがふさわしい曲だけにして、 基本的には曲の雰囲気に合わせたギターソロを弾く様にしてます。 例えばOverdoseでは独特の浮遊感・・・とでも言いますか、 あの雰囲気に合う様に逆再生を始めて使いました。 ボーナストラックでは60年代の曲を意識して作ったこともあり、 速弾きを入れつつも「あの時代の速弾き」を意識して、やり過ぎない様にしたつもりです。 >60年代にしては速過ぎる気もしますが?(苦笑) ちょっとくらい暴れ気味の方が良いこともありますから(苦笑) 実際Bloody Caskのソロは曲の雰囲気に合わせて何も考えずにただ勢いだけで弾いてますよ、 悪い意味で言えばあれば一番雑です(笑) >ソロが無い曲もありましたが、アレはどういう意図で? 単純にソロの必要性を感じなかっただけですよ、 Gungnirだけでしたっけ?ソロが入らないの。 あの曲はMachine Headを意識して作った曲で、完全にリフ先行だったんですよ、 イントロから続くあのメインのフレーズを使いたくて作った曲でした。 で、作ってる途中でモッシュパートを入れようってとこまでは思いついたんですけど、 そこにソロを入れるかどうかで散々悩んだんですね、 最終的にはソロは入れずに軽く休憩の時間を入れてAメロに戻す形になりました。 >そういった構成を考える時に気にすることはありますか? あんまりないです。 何かフレーズが出来たらそこからガンガンギターを弾きながら曲を作るので、 その流れがそのまま構成になることがほとんどです。 そういうこともあって、元々ショートで作ったEckesachsは難産でした。 >D-Music Gardenにロング曲が大量にあったのはそのせいですか? 正にその通り!!おいしいところを残して削っても規定の時間に収まらなかったんです(爆笑) 〜制作環境ではなく聞いて育った物の違いだった〜 >ではアルバムの話を聞いたところで、そこへ繋がるルーツの話を聞きたいと思います 時間かかりますよー、紆余曲折なんてもんじゃないですから(苦笑) >覚悟の上です(笑) 音楽遍歴をまず教えてください 楽器はエレクトーンから始まって、小3でピアノに変えて、中学卒業前にギターに行きました。 ベースは専門学校入ってからですね。 >合計すると20年以上だとか? ヤマハの小さい子供が集まる教室も行ってたと思うんですけどねー、 幼稚園の頃からエレクトーンやってますから。 幼稚園3年間、小学校に入るまでに教室に通うとなると、逆算すると20年以上余裕で楽器弾いてますね。 >ピアノ等を弾いていたことは何かハンデになりましたか? 「指が動かない」とか「指が広がらない」とか最初は壁だと思いますけど、 ピアノやってたせいか左手は最初からある程度動きましたね。 あとは、音感が大分鍛えられてたみたいだったのでギター初めて数か月でいきなり耳コピを(苦笑) >ちなみに何をですか? ごく普通の安物ストラトでギルティギアを弾いてました(笑) >でもアンプはちゃんとしてたんでしょう? まさか(爆笑)。9V電池のちっちゃいアンプですよ(笑)。 >それの軽い歪みでメタルを弾くとは・・・(苦笑) 言ってみたら「大きい音出すと勝手に歪むアンプ」みたいなもんです(笑) まぁ早い内にモデリングアンプ買ってそれで弾き始めるんですけどね。 >ギター始めたキッカケになった曲やバンドはなんですか? 興味持ったキッカケだったら「ベンチャーズ」って言えるんですけど、これもしぶすぎますよね(苦笑) 始めるキッカケであればギルティギアXをプレイしたことですね、アレがメタルとの出会いです >同人界隈としてはスタンダード・・・でも無いですね(笑) この界隈は「DTM始めたキッカケ」がGGシリーズでしょう? おれは「自発的に弾き始めた楽器のキッカケ」がGGシリーズという筋金入りです(笑) >そこが今の音楽性のルーツなんでしょうか? そうとしか言い様がないですね。 昔であれば「歌を入れられないギターインスト」って感覚のとこもあったかもしれませんけど、 うちは完全に「ギターインストのメタルこそ自分のやりたいこと」だったんですね。 ベンチャーズの「ギターが歌うインストゥルメンタル」にギルティギアをプラスして、 「ギターが歌うインストのへヴィメタル」というのが確立されたんです。 普通ならスタートラインは歌ってるバンドかもしれないんですけど、うちはスタートラインが今やってることなんですよ。 〜有名なら聞く理由になる〜 >影響を受けたギタリストやバンドは他にありますか? Chase The Dragonは様式美ということでリッチー・ブラックモア、 ピッキングハーモニクスはザック・ワイルド、泥臭さはパンテラやザック・ワイルド、 こんな感じでそれぞれの要素に対して何かの影響を受けていると思います。 とにかくいろんなのを聞きまくりましたからね、ツインリードって意味ではクイーンかな? あとは気に入ればなんでも聞くんで、クラブミュージックも聞きますし、 ロックに関してもゴリッゴリな奴ばっか聞くわけでもないです。 国内だとニューロティカとサンボマスターは特にお気に入りですかね。 >年代の幅が広いですね。 昨日ニルヴァーナを聞いたかと思えば今日はジミヘンをツタヤで借りる人間ですから(笑) そうそう、一番の基本はジミヘンとザックですね。特にソロはこの2人かな、と。 >バッキングに関してはどうでしょう? どういうフレーズになるかによって違うと思うので、今まで聞いたバンドがそれぞれかな、と。 >音作りが他と比べると少し大人しい気もしますが? うちは「音がオールドスクールだからメタルやってるけど音はハードロック」と言われたことがありまして、 音作りの基本にしてるのが「ジミヘンをちょっと歪ませた」とかなんですよ。 ボリューム絞るとクリーン・クランチくらいになってブースター踏めばメタルも行ける、 それがライブでは基本です、DTMではメタルが弾ける最低限の歪みにしてますね。 〜弾ければ良い、形が問題〜 >音作りの話が出ましたが、機材に関してのこだわりはありますか? 木材はともかく形ですね、ネックの握りと抱えてしっくりくる形が一番です。 ピックアップは余計なミドルやローが出てなければ良くて、セラミックのスッキリした音が好きです。 アルニコ系が苦手なわけではないんですが、昔弾いたJBがモコモコしてて苦手意識が・・・。 一応ダイムバッカーやL-500Lを使ってた時期もありましたけど、アルバムの時はダイムバッカーのギターをメインにしました。 >ハムバッカーがお好きなんですか? 扱いやすいですからね、ピーキーにならず、歪ませてもノイズはある程度抑えられて。 シングルコイルで弾けるような曲をやってるわけでもないですし。 でもアルバムのレコーディングで使ったギターはフロントがパラレル接続で、 ハムバッカーの2個のコイルをハーフトーン状態にして使ってますよ。 そのせいか音の響きがちょっと違うんですよ。 >SH配列がお好みということで? そうですね、それが理想のひとつですね。 でも最近はフロントハムバッカーも悪くないと思ってます、 フロントには「十分なトレブル」とリアとの相性・バランス以外はあまり求めてません。 >ということはリアにはこだわりが? しっかりしたトレブルと十分なロー、邪魔になり過ぎない程度のミドルが出てほしいです。 木材との組み合わせもありますが、Far Beyond The〜からはTB-5の載ったLPタイプを使ってます。 こいつは十分なローと歯切れの良さがあるのでバッキング向きですね。 ハーフトーンもチャキチャキしてて気持ち良いです。 >ギターには相当こだわりがあるようですが、足元の機材はどうですか? ケーブルは初めてベルデンを試した#9395をずっと使ってます。 ブースターはMD-2・ZW-44・TS-9と色々試してますね。 初めて買ったのがMD-2だったのでなし崩しに使って、 その後BD-2も軽く使ったんですけど結局ZW-44にして、 ローがもっと欲しくてTS-9に変えました。 ライブで荷物を最低限にする為に専門時代に作ったTS-808コピーも一応準備してますが。 >エフェクターで歪ませるのがお好きではない、と? いや、いいエフェクターを持ってないだけで、アンプ至上主義ではないですよ。 JCを使わないといけない時の為にVOXのサチュレーターも持ってます。 この前セッションイベントに行った時も使いました、アンプライクな部分もあって使いやすいですよね。 ただ、その後ケーブルが断線してJC-120に直でつないでJCの歪みで弾いたりも(爆笑) >怖かったんじゃないですか?(苦笑) 歪ませられてボリューム絞ってクリーンになれば良いんですよ結局。 変な粘り気みたいなのを感じるアンプでなければいいんです。 今のところ苦手意識があるのはケトナーですかね、マーシャルが一番好きです。 >歪み以外はどうでしょうか? ワウはPW-10を良い感じに調整してます。 昔はこれに入ってるユニヴァイブくらいしか使ってなかったんですが、最近モジュレーションを揃えたんですよ。 クリーンとかで使うのにnano clone、ソロの味付けに自作のPhase90コピー、 バッキングなりリードなりで遊べる様にmicro flangerを買いました。 >チョイスにどことなく誰かを感じますね(笑) 実際自分で「これが必要だ」ってまとめたらEVHになったのは気づきましたよ(苦笑) でも実際これしか必要ないんですよ、これだけあれば何でもできるじゃないですか。 〜我が道を貫け無いならやめてしまっていた〜 >さて、そろそろシメて行きたいと思うのですが、今後のご予定は? 9月にライブが1本決まってますが、11月までにはあと1・2本ライブが入るかな、と。 9月はオリジナルメインでセトリを組みますが、それ以外はGGのカバーですね。 それが終わったら一旦サークルの方を控えめにして、余所に混ざる感じでライブがしたいです。 昔お世話になってたイベントも復活してましたし。 後は合間合間にアルバムの作業ですね。 あと、かなりやりがいのあるお仕事ももらってます。 >これからも予定はある、ということで えぇ、でも来年の夏コミ以降のサークルの動向は良くわからない部分が多いです。 確実に言えるのはアルバムを出して、CD媒体での活動はそれが最後ってこと。 なんらかの形で音源の販売は続けて行きたいですが、難しい部分は多いですね。 「1円〜(自由に値段を決めてください)」ってのもやってみたいですね、ライブの物販で。 とにかく売り方を模索するのが第一って感じです。 >次回作の内容はどのような物に? いつも通りのギターインストが半分、実験的なのが半分てとこでしょうか。 いつも通りと言っても「アニソンぽいの」とか「ブラスト入れる」とか色々違うことはしてますよ。 実験的な方はDark Sacrificeでやった様な「クラブミュージックを取り入れたメタル」をやる予定です。 何はともあれ「聞いた人が一人殺せる」内容且つ「音源聞いた上で買いたいと思わせる」物にします。 >GungnirやDestroyed Daysのことを考えると本当に死人を出せそうですね(苦笑) あくまで表現ですよ?(苦笑) あくまで「そのくらいの気持ちでリスナーと勝負してる」ってことで(苦笑) >それではこの辺りで終わりにしたいと思います、最後に応援してくださってる皆さんに一言お願いします 毎度毎度豆腐以上にやわらかいメンタルにお付き合い頂きありがとうございます!! アルバムの方はおかげ様で好調です、この勢いを保ったまま次を出して、 そこからまた色んなことをして活動を継続していければと思っています。 CDを作るのはやめる予定ですが、それ以外の形で活動は継続します、新曲も作ります! 10周年までなんとか活動を継続できる様に頑張りますので、それまでよろしくお願いします!!